障害年金社会的治癒の事例紹介

目次

社会的治癒について

障害年金において、社会的治癒の考え方は重要です。
事例を紹介します。

返戻内容

次のような返戻内容でした。

審査の結果、平成14年1月受診のうつ病と、請求傷病である双極性障害との因果関係はないものと判断されました。このため、平成21年に受診した山田メンタルクリニックで受診状況等証明書を整備してください

7年間受診期間なかったことが、社会的治癒と判断されたのです

請求データ

・請求傷病 : 解離性障害  

・年齢性別 : 37歳女性

・初診日  : 平成13年4月1日

・請求日  : 平成29年4月1日(事後重症請求)

・受診状況 : H13.4~H14.4 受診した
        H14.5~H21.4 受診していない  ※1
        H21.5~    受診した

※1のときの状況

【H14~19年】 月に数回程度の過換気状態。薬物療法・精神療法なしで対応でき、コントロールできるようになった
【H19~21年】時短の派遣勤務。過換気状態になることはなくなった。


診断書(認定日)

診断書

診断書(請求日)

診断書(現在)

受診状況等証明書

受診状況等証明書

返戻内容  

  1. 審査の結果、平成14年4月頃から平成21年9月頃の未受診期間について症状は継続していないと判断されました。平成21年9月頃に受診された②病院及び③病院の受診状況など証明書の整備をお願いします。
  2. 再進達後の審査の結果、再度返戻する場合がありますのでご注意ください。
  3. 初診日がずれますので、資格要件や納付要件の確認をお願いします。また請求事由についても確認していただきますようにお願いします。

社会的治癒の考え方「再発または断続について」

過去の傷病が治ゆしたのち再び同一傷病が発症した場合は、 再度発症として過去の傷病とは 別傷病とし、 治ゆしたと認められない場合は、 傷病が継続しているものとして同一傷病として 取り扱われます。

なお、医学的には治ゆしていないと認められる場合であっても、 社会的治ゆが認められる場合は、 再度発症したものとして取り扱われます。

「社会的治ゆ」 について

治ゆには、 「医学的治ゆ」 のほかに、社会保険上の「社会的治ゆ」 があります。
厚生労働省は次のように取り扱っています。

社会的治ゆとは医療行為を行う必要がなくなって、 社会復帰していることを言う。 ただし、 一般社会における労働に従事している場合であっても薬治下又は療養所内にいるときは社会的治ゆとは認められない。 起因する疾病があっても社会的治ゆが認められる場合は、その後に初めて医師の診断を受けた日を初診日とする。

その傷病が、 医学的治ゆに至っていなくても、自覚的・他覚的に病変や異常が認められず社会復帰し、かつ投薬治療がなく一定期間継続 (精神疾患ではおおむね5年程度、 傷病によっては10年程度とされています。実際にはもう少し長い期間とされることが多いと思われます。) して普通の生活や就労をしている場合は、 社会的治ゆがあったものとして、 再発後の受診日を初診日として取り扱われることがあります。

あくまで社会的治ゆは、「被保険者を救済する趣旨で考案されたもの」というのが、社会保険審査会の考え方です。


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